「なかなか子どもが言うことを聞いてくれない」
「チームメンバーが思うように動いてくれない」
30代は、子育てしつつ、チームリーダーを任されるお年頃。
チームをマネジメントするには、これまでプレイヤーだった自分のやり方ではうまくいかない場合も多いんです。
自分のやり方が他人に合うかというと、必ずしもそうではありません。
自分がやった方がはやいんだけどなぁ。。
こんな意識ではチームリーダー失格です。
子育ても、なかなか大変です。
小学2年生(7歳)の娘に良く言うんです。
ちゃんと宿題しなさい!好き嫌いせずにご飯食べなさい!
これでは子どもはまったく言うことを聞いてくれません。
今回は、不朽の名作『人を動かす』を子育ての観点からご紹介します。
- 子どもがなかなか言うこと聞かない方
- チームリーダーになったばかりの方
- マネージャーを目指している方
『人を動かす』には?
そもそも『他人を(無理やり)自分の思い通りにしよう』と考えてはいけません。
『北風と太陽』という有名な寓話がありますよね。
あるとき、北風と太陽が力比べをします。そこで、旅人の上着を脱がせることができるか、勝負をします。
- まず、北風が力いっぱい吹いて上着を吹き飛ばそうとします。しかし寒さを嫌った旅人は上着をしっかり押さえてしまい、北風は旅人の服を脱がせることができませんでした。
- 次に、太陽が照りつけます。すると旅人は暑さに耐え切れず、今度は自分から上着を脱いでしまいました。
これで、勝負は太陽の勝ちとなりました。
手っ取り早く乱暴に物事を片付けてしまおうとするよりも、ゆっくり着実に行う方が、最終的に大きな効果を得ることができる。また、冷たく厳しい態度で人を動かそうとしても、かえって人は頑なになるが、暖かく優しい言葉を掛けたり、態度を示すことによって初めて人は自分から行動してくれるという組織行動学的な視点もうかがえる。北風と太陽 -Wikipediaより引用
ここで、人を動かす三原則をご紹介。
- 批判も非難もしない
- 率直で、誠実な評価を与える
- 人の立場に身を置く
これだけでは、少し分かりづらいので、詳しくみていきましょう。
相手を批判しない
人になにか動いてもらう場合、気をつけたいこと。
相手を論理の動物だとは思ってはならない。相手は感情の動物であり、しかも偏見に満ち、自尊心と虚栄心によって行動するものである。
まるで普段の自分のことを言われているようで耳が痛い。。
人は自尊心(大切にしていること)を傷つけられると、相手を『敵』とみなします。
これでは人は動きません。批判や非難からは何も生まれないんです。
人を非難する代わりに、相手を理解するように努めてみよう!
どういうわけで、相手がそんなことをするのか、よく考えてみると面白いですよ。
相手の長所を考えよう
人を動かすには、相手のほしがっているものを与えるのが、唯一の方法である。
相手は、何をほしがっているんだろう?
かの有名なフロイトが言いました。
人間のあらゆる行動は、二つの動機から発する。
すなわち・・・
性の衝動と、偉くなりたいという願望である、と。
また、別の言い方をすると、人間の持つ最も根強い衝動は、『重要人物たらんとする欲求』だそうな。
- 健康と長寿
- 食べ物
- 睡眠
- 金銭および金銭によって買えるもの
- 来世の命
- 性欲の満足
- 子孫の繁栄
- 自己の重要感
8つ目の『自己の重要感』。これこそが人の根幹にあるもの。
人間は、なにか問題があってそれに心を奪われている時以外は、たいてい、自分のことばかり考えて暮らしている。
そこで、しばらく自分のことを考えるのをやめ、他人の長所を考えてみることにしてはどうだろう?
子どもに対しても一緒。親が示してくれる関心や褒め言葉ってとても嬉しいですよね。
深い思いやりから出る感謝の言葉を振りまきながら日々を過ごす。
これが、友をつくり、人を動かす秘訣です。
相手の立場に立ってみよう
われわれは自分の好きなものに興味を持ちます。
誰もかれも、自分のことでいっぱいいっぱい。
だから、人を動かす唯一の方法は、その人の好むものを問題にし、それを手に入れる方法を教えることです。
他人の立場を理解し、自分の立場と同時に、他人の立場からも物事をみよう
人間の行為は、何かを欲しがることから生まれる。
たとえば子どもが保育園に行きたがらない場合。
やだ!保育園行きたくない!!
悪い例がこちら。
保育園に行きなさい!
これではまったく言うことを聞きません。
やだもーん!保育園行きたくないもーん!!
ここで娘の立場を考えます。
もし自分が娘(3歳児)だったら保育園に行く楽しみって何だろう?
お絵かきや工作が大好きな下の娘。
保育園は、お友達がいっぱいいて、お絵かきや工作も出来るし、楽しいところなんだよ♪
保育園行くー!!
今では3歳児の娘は毎日楽しく保育園に通っています。
常に相手の立場に身を置き、相手の立場から物事を考える
たとえ話をもう1つ。
好き嫌いの激しい上の娘(7歳児)。
ピーマン嫌い!食べない!!
この場合、親が何を言っても聞きません。
ピーマン食べないと、栄養のバランスがとれないよ~。
これではまったく聞く耳をもちません。
そこで・・・。
好き嫌いしないで色々なもの食べると、髪が綺麗にのびるよ~♪
これ、意外と効きます。上の娘は最近ヘアアレンジメントにハマっています。
『栄養バランス』では伝わりませんが、『好き嫌いせずに食べること』が娘にとってどんないい事があるかを伝えてあげるんです。
つまり・・・
相手が興味のあることと『こちらがお願いしたいこと』を結びつけてあげる。
これで、娘の少し好き嫌いが減りました。
まぁ、知恵がついてきてなかなかうまくいかないこともありますけどね。。
この子は、何を一番望んでいるだろうか?
もう1つエピソードをご紹介。
最近、料理に興味を持ち始めた上の娘。自分が作った料理なら食べてくれます。
これが自己主張です。
自分が作ったものなら愛着がわくんですよね。
ピーマン嫌いな娘も、自分が作ったパエリア(パプリカ入り)なら食べます。
えっ?!パプリカだってピーマンと一緒じゃないの?!
パプリカは可愛いから違うんだそうな。。
これって、仕事にも応用できます。
相手がアイディアを思いつくように方向づけし、そのアイディアを自由にアレンジしてもらうんです。
自分が思いついたアイディアには愛着がわきます。こうすることで動機づけが出来るんです。
まずは、相手の心の中に強い欲求を起こさせること。これがとても大切です。
まとめ
今回は、デール・カーネギーの『人を動かす3原則』をご紹介しました。
- 相手を批判しない
- 相手の長所を考えよう
- 相手の立場に立ってみよう
こう書き出してみると、小学校で習いそうなことばかりですよね。
これがなかなか簡単なようで、日頃から気をつけないと続かないんです。
ついつい、相手を批判しがちだし、他人の短所ばかり目が行くし、自分の立場から物事を言ってしまいます。
ちょっとだけでも普段から意識してみると、相手の反応は変わってきます。(子どもで実験済)
まずは自分の意識を変えてみる。
ぜひ試してみてはいかがでしょうか?
他にも生活に役立つ知恵をご紹介しています。ぜひあわせてご覧ください♪^^
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