「企画を考えないといけないのに、ひとりだと何も浮かばない」
そんなとき、生成AIは考える相手になってくれます。案をたくさん出してもらうこともできますし、こちらに質問してもらって、自分の考えを整理することもできます。
先に結論です。
- AIとの「考える」は2通りあります。 案を広げてもらう(アイデア出し)か、質問してもらって自分の考えを深める(壁打ち)かです
- 頼むときは、目的と条件(予算・時間・人数)を1文で添えます
- 最後に選ぶのは自分です。 AIの案は材料として使い、金額や場所などは確かめます
2026年10月31日に、ChatGPTとGeminiで、架空の企画を相談してみた結果も紹介します。

こんな場面で使えます
- 仕事: イベントや会の企画、説明の組み立て、資料の切り口
- 暮らし: 週末の過ごし方、プレゼント選び、家族の行事の出し物
- どちらでも: 「何から決めればいいか分からない」ときの考えの整理
ひとりで考えて手が止まったときに、「最初の案」や「次に決めること」を出してもらう使い方です。
AIに渡すとよい情報
案の質は最初に渡す情報で大きく変わります。次の3つを1文ずつ書けば十分です。
| 渡す情報 | たとえば |
|---|---|
| 目的 | 子どもも大人も楽しめる、新人と打ち解ける |
| 条件 | 予算は少なめ、準備は1週間、参加は10人、昼休み |
| 避けたいこと | ありきたりなもの、道具がいるもの |
人の名前や社内の事情は、書かなくても案は出ます。「新しく入った人」「10人くらい」のように、ぼかして書けば十分です。
そのまま使える頼み方3つ
【 】の中だけを、自分の用事に書き換えて使ってください。
1. 案を広げてもらう
【地域の交流会】で、【子どもも大人も一緒に楽しめる出し物】の案を【10個】ください。【予算は少なめで、準備は1週間でできるもの】にしてください。
得られるもの: 考える材料になる案の一覧。たくさん出してもらってから選ぶので、ひとりで悩むより早く手が動きます。
2. 出た案の中から絞ってもらう
上の【10個】の中から、【準備がいちばんかんたんなもの】を【3つ】選んでください。それぞれ、選んだ理由を1行で。
得られるもの: 選ぶための理由つきの候補。「上の◯個の中から」と書くのがポイントです(このあと試した結果で説明します)。
3. 質問してもらって、考えを整理する(壁打ち)
【新しく入った人の歓迎会】を企画しています。自分の考えを整理したいので、私に質問を1つずつしてください。私が答えたら、次の質問をしてください。案はまだ出さないでください。
得られるもの: 自分が何を決めればいいかの整理。答えているうちに、目的や条件がはっきりしてきます。

実際に試してみた
案を広げる(ChatGPT)
1つ目の頼み方を送ると、ChatGPTは10個の案を表で返しました。○×クイズ、紙飛行機選手権、ジェスチャー伝言ゲームなど、準備が軽いものが中心です。頼んでいない「費用の目安」や、おすすめの組み合わせ・時間割まで付いていました。
絞ってもらう(ChatGPT)
続けて「ありきたりなものは外して、準備がいちばんかんたんなものを3つに絞って」と送りました。すると、最初の10個からではなく、新しい案を3つ出してきました。「これ何の音?」音当てクイズ、子どもが大人に教える「子ども先生」大会などです。
新しい案もおもしろいのですが、最初の10個から選びたかったなら、ずれた答えです。「ありきたりなものは外して」とも頼んでいたので、考え直してくれたのかもしれません。
そこで、別の会話でもう一度10個の案を出してもらい、2つ目の頼み方のとおり「上の10個の中から」と書いて頼みました。今度は、ジェスチャー伝言ゲーム、巨大○×クイズ、子どもと大人の混成チームで答えるクイズの3つを、最初の一覧から選びました。理由も「お題カードを用意するだけで実施でき」のように1行ずつ付いていました。
元の候補から選んでほしいときは、「上の◯個の中から」と範囲を書きます。絞った案を準備や費用で見比べたいときは、ChatGPTなど生成AIに表を作ってもらう方法のように、列を決めて表にしてもらうと比べやすくなります。
質問してもらう(Gemini)
3つ目の頼み方を送ると、Geminiは案を出さずに、「歓迎会の主な目的や、一番大切にしたい雰囲気は?」と1つだけ質問を返しました。「ゆっくり話して打ち解けたい。10人くらいで、平日の昼休み」と答えると、次は「時間と場所の希望は?」と、また1つだけ聞いてきました。
聞かれたことに答えるだけで、決めることが順番に見えてきます。
うまくいかないときの直し方
| こうなったら | こう足す |
|---|---|
| 案がありきたり | 「ありきたりなものは外して」「意外なものも3つ混ぜて」 |
| 絞ってと頼んだら、新しい案が出た | 「上の◯個の中から選んで」 |
| 質問してほしいのに、すぐ案を出された | 「案はまだ出さないで、質問を1つずつ」 |
| 条件に合わない案が混ざる | 予算・時間・人数を数字で書く |
1回でぴったりの答えが出なくても大丈夫です。足りない1文を足して、続けて頼めば直ります。足す言葉の考え方は、ChatGPTなど生成AIへの質問の仕方にまとめています。

気をつけること
- 選ぶのは自分です。AIの案は材料なので、目的に合うか、人に喜ばれるかは自分で判断しましょう
- 金額や場所は確かめます。今回の「費用の目安」のように、AIは頼んでいない数字を付けることがあります。実際の値段や、お店・施設の情報は自分で確かめてください。確かめ方は生成AIの答えはどこまで信じていい?にまとめています
- 人の名前や社内の事情は入れません。ぼかして書けば、案は十分に出ます。何を入れないかはChatGPTなど生成AIに入れてはいけない情報を見てください
よくある質問
Q. 壁打ちとは何ですか?
A. 考えを話して、相手に質問や意見を返してもらいながら、自分の考えを整理することです。AIに「質問を1つずつして」と頼むと、聞き役になってもらえます。
Q. AIの案は平凡ではないですか?
A. 何も条件を付けないと、よくある案が並びがちです。目的・条件・避けたいことを足したり、「ありきたりなものは外して」と頼んだりすると、最初の一覧にはなかった案も出てきました(今回試したとき)。
Q. 全部AIに考えてもらってもいいですか?
A. 案出しや整理は任せてかまいません。ただ、その場の人や雰囲気を知っているのは自分です。最後の判断は自分でしてください。
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