「RTX 4060と4070と4090、AIに使うなら何が違うの?型番の数字が大きいほどいいの?」
この記事は、AIのためにGPU(グラフィックボード)の型番を比べたい人が、どこを見て選べばいいかを判断するための記事です。やりたいことに必要なVRAMの量は、AIに必要なVRAMは何GB?にまとめています。
先に結論です。
- いちばん大きな違いはVRAMの量です。RTX 4060は8GB、RTX 4070は12GB、RTX 4090は24GBで、AIのモデルが載るかどうかはこれで決まります
- 次の違いは計算の量(速さの目安)です。NVIDIA公式のAI TOPSは、4060が242、4070が466、4090が1321です
- 上のGPUほど電力も大きくなります。消費電力(TGP)は115W・200W・450W、推奨の電源は550W・650W・850Wです
- 筆者のRTX 4070(12GB)は、画像生成では不満がありませんでした。動画生成と大きなローカルLLMで、12GBでは足りない場面がありました
2026年11月1日時点のNVIDIA公式の仕様と、RTX 4070の個人PC・別のRTX 4090環境で動かした記録をもとにまとめました。

あなたならどれで十分か
| やりたいこと | GPUの目安(VRAMは公式の値) | そう言える理由 |
|---|---|---|
| ChatGPTなどを使うだけ | GPUは選ばなくてよい | 処理はサービスのサーバーで行われる |
| 画像生成(SD1.5など)を試す | RTX 4070(12GB)で不満なし | 筆者の実測で1枚約2秒 |
| 新しい画像モデルや動画生成まで | 16GB以上(RTX 4070 Ti SUPER・4080 SUPER・5070 Ti・5080など) | 4070の12GBは動画でほぼ上限。13GB以上を求めるモデルもある |
| 大きなローカルLLM | 24GB以上(RTX 4090、5090は32GB)。それでも足りないことがある | RTX 4090環境で、VRAM 22GB台とメモリを使って動いた |
筆者はRTX 4060・4060 Ti・4080・50シリーズを持っていないので、それらの実測はありません。「GPUの目安」は筆者の記録と公式の値から言える範囲だけを書いています。
なぜそう言えるか:VRAM・計算の量・電力
GPUの違いは、AIに使うなら次の3つで見ると分かりやすくなります。
- VRAM:AIのモデルが載るかどうかを決めます
- 計算の量:載ったあとに、どれくらい速く動くかの目安です
- 電力:パソコンの電源や、熱の出方に関わります
VRAMに入りきらないと、止まるか、入りきらない分をメモリに逃がして遅く動きます。筆者のRTX 4090環境では、ほかのアプリがVRAMを使い切った回に、文章を出す速さが1秒あたり108.4トークンから35.6トークンへ、約3分の1に落ちました。計算の量が多いGPUでも、VRAMが足りないと遅くなります。
計算の量は、NVIDIA公式の仕様の「AI TOPS」が目安になります。同じ世代の中で割り算すると、RTX 4070は4060の約1.9倍、RTX 4090は4070の約2.8倍です。これは公式の数値どうしの比で、筆者が速さを測った値ではありません。
| GPU(40シリーズ) | VRAM | AI TOPS(消費電力) |
|---|---|---|
| RTX 4060 | 8GB | 242(115W) |
| RTX 4060 Ti | 16GB/8GB | 353(165W/160W) |
| RTX 4070 | 12GB | 466(200W) |
| RTX 4070 SUPER | 12GB | 568(220W) |
| RTX 4070 Ti SUPER | 16GB | 706(285W) |
| RTX 4080 SUPER | 16GB | 836(320W) |
| RTX 4090 | 24GB | 1321(450W) |
出典はNVIDIA公式の比較ページです(2026年11月1日に確認)。値はNVIDIAのFounders Editionなどのもので、カードのメーカーによって違うことがあります。推奨の電源は、上から順に550W・550W・650W・650W・700W・750W・850Wで、パソコンの構成によって変わります。RTX 4070で文章AIを動かしたときに実際に使った電力は、ローカルAIの電気代はいくら?で測りました。
実際に試した結果
筆者の個人PC(RTX 4070・VRAM 12GB、メモリ32GB)と、別のRTX 4090環境(VRAM 24GB、メモリ約64GB)の記録です。
| 試したこと | 環境 | 結果 |
|---|---|---|
| 画像生成(SD1.5、既定の設定) | RTX 4070 | 1枚約2秒。不満なし(2023年) |
| 動画生成(MiniMax H3、5秒) | RTX 4070 | 580.4秒・587.6秒。VRAMは最大11,530〜11,707 MiB |
| 動画生成(Wan2.2 Animate) | RTX 4070 | モデルの一部をメモリと入れ替える設定で完成。メモリ不足で止まることもあった |
| ローカルLLM(約63GB・約71GB) | RTX 4090環境 | VRAM 22GB台+メモリで動いた。1秒あたり約78〜105トークン |
記録から言えるのは、作業が重くなるほど、まずVRAMの量が問題になったことです。RTX 4070では、画像生成ではVRAMに余裕がありましたが、動画生成では12GBのほぼ上限まで使いました。RTX 4090環境の24GBでも、約70GBの大きなLLMは入りきらず、メモリで補いました。くわしい数字は筆者のもう1つのブログのMiniMax H3をRTX 4070・メモリ32GBで動かした実測とRTX 4090で約70GBのローカルLLMは動く?にまとめています。
迷いやすい組み合わせ
RTX 4060 Ti(16GB)とRTX 4070(12GB)
型番の数字は4070が上ですが、VRAMは4060 Tiの16GB版のほうが多くなります。
| 比べる所 | RTX 4060 Ti(16GB版) | RTX 4070 |
|---|---|---|
| VRAM | 16GB | 12GB |
| AI TOPS | 353 | 466 |
| メモリのバス幅 | 128-bit | 192-bit |
| 消費電力(TGP) | 165W | 200W |
使いたいモデルが12GBに入りきらないなら、VRAMの多い16GB版が候補になります。12GBに入るなら、公式の仕様では計算の量(AI TOPS)もバス幅も4070のほうが上です。筆者は16GB版を試していないので、実際の速さの差は分かりません。

RTX 4070とRTX 4090
公式の仕様では、VRAMは2倍(12GB→24GB)、AI TOPSは約2.8倍、消費電力は200Wから450Wになります。推奨の電源も650Wから850Wに上がるので、GPUだけを差し替えるときは電源の容量も見ます。筆者は、画像生成では4070で不満がなく、今も4070を使っています。
40シリーズと50シリーズ
50シリーズで同じVRAMのものは、RTX 5060が8GB、5070が12GB、5070 Tiと5080が16GB、5090が32GBです。AI TOPSは50シリーズのほうが大きく書かれていますが、公式ページには数え方の注記がないので、この記事では世代をまたいで比べません。筆者は50シリーズを使っていません。
買うときに見る場所
型番より先に、次の点を確かめます。
- VRAMの量:同じ名前で2種類あるものがあります。RTX 4060 Tiは16GBと8GB、RTX 5060 Tiも16GBと8GBです
- デスクトップ用かノート用か:RTX 4070は、デスクトップ用が12GB、ノート用(Laptop GPU)が8GBです(くわしくはAIに使うならノートPCとデスクトップどっち?)
- 消費電力と電源:上のGPUほどTGPと推奨の電源が大きくなります。パソコンごと買うなら構成表、GPUだけ足すなら今の電源の容量を見ます
- メモリの種類:RTX 4070は、公式の仕様にGDDR6版とGDDR6X版の両方が書かれています。筆者の4070はGDDR6Xです
画像生成が中心なら、筆者のRTX 4070と同じVRAM 12GBで足ります。2026年11月1日にAmazonで探したときは、RTX 4070の新品は検索の上位に出てきませんでした。いま新しく買うなら、12GBの現行はRTX 5070です。
動画生成や新しい画像モデルまで使いたいなら、VRAM 16GBのRTX 5070 Tiが候補です。筆者の4070の12GBでは、動画生成で足りない場面がありました。
どちらも筆者は使っていないので、上の2つは各社のカードが並ぶ検索のリンクにしています。商品ページで、VRAMの量(同じ名前の8GB版ではないか)と推奨の電源を確かめてから選んでください。
よくある勘違い
- 型番の数字が大きいほどAIに向く → RTX 4060 Ti(16GB版)は、4070よりVRAMが多いです。数字の順とVRAMの順は一致しません
- AI TOPSが大きければ、大きなモデルも動く → モデルが載るかどうかは、VRAMの量で決まります
- 上のGPUにすれば、ChatGPTも速くなる → ChatGPTの計算はサービスのサーバーで行われます
- 同じ「RTX 4070」なら、ノートでも同じ → ノート用はVRAMが8GBです
よくある質問
Q. いまRTX 4070を使っています。買い替えたほうがいいですか?
A. 筆者は、画像生成ではRTX 4070で不満がなく、今も使っています。動画生成や大きなモデルで12GBの上限に当たるようになったら、VRAMの多いGPUを考える段階です。
Q. 買う前に、大きなGPUを試す方法はありますか?
A. クラウドのGPUを借りる方法があります。筆者は2023年に、Paperspaceの無料のGPUでStable Diffusion web UIを試しました。手順はPaperspaceでStable Diffusion web UIのインストール方法にまとめています(2023年の画面なので、今とは違う所があります)。
GPUはまずVRAMの量で絞り、次に計算の量と電力で選びます。画像生成なら12GBで余裕があり、動画や大きなモデルまで考えるなら16GB以上を見ます。
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次に「画像生成やローカルAIをやってみたい。グラボのVRAMが何GBあればいいか分からない」と思ったら
AIに必要なVRAMを知る段階別の目安とRTX 4070(12GB)の実測ほかの疑問なら
- 電気代を知るローカルAIの電気代はいくら?という人に
- AIのためにPCを買い替えるか決めるAIのためにパソコンを買い替えるべき?という人に
いまは「STEP 7 自分に合わせる」です。難しかった・違う悩みだった人は、START HERE の「困ったときは」から選べます。
参考
- NVIDIA「現行世代と前世代の GeForce シリーズのグラフィックス カードの比較」https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/compare/ (2026年11月1日に確認)
- NVIDIA「GeForce RTX 搭載ノート PC の比較」https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/laptops/compare/ (2026年11月1日に確認)

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