「契約書の言葉が難しすぎて、何が書いてあるのか分からない」
契約書や規約、説明書、役所のお知らせには、ふだん使わない言葉が並びます。ChatGPTなどの生成AIに貼れば、やさしい言葉に言い換えてもらえます。
先に結論です。
- だれ向けに説明してほしいかを書くと、ちょうどよい言い換えになります
- 長い文は「3行のまとめ」と「言葉の表」に分けてもらうと、読み返しやすくなります
- 「文章に書いていないことは分けて書いて」と添えます。 AIは一般論を足しがちなので、書類に書いてあることと混ざらないようにします
2026年10月31日に、架空の賃貸契約の条文をChatGPT・Claude・Geminiに説明してもらい、比べました。

こんな場面で使えます
- 賃貸や携帯電話の契約書で、意味の分からない言葉がある
- 家電やサービスの説明書・規約が、何を言っているのか分からない
- 学校や役所のお知らせの言い回しが堅くて、要点がつかめない
- ニュースや仕事の資料に出てきた専門用語を知りたい
まず試す短い版
分からない1文か、短い一節だけを貼ります。【 】の所を書き換えて使ってください。
次の文章を、【中学生】にも分かるように、【200字】くらいで説明してください。「【ここに分からない文章を貼る】」
ChatGPTに、架空の契約書の「借主は、貸主の書面による承諾を得ることなく、本物件の全部又は一部につき、賃借権を譲渡し、又は転貸してはならない」を貼りました。返ってきたのは150字ほどの説明で、「持ち主に無断で、他の人に貸したり、借りる権利を渡したりしてはいけない」という意味に、友達への又貸しのたとえを添えていました。条文にないことは足していませんでした。
長い文には詳しい版
数行以上の文や、言葉がいくつも分からない文には、こちらを使います。
次の文章を、【契約書を初めて読む人】にも分かるように説明してください。最初に全体を3行で。次に、難しい言葉を「元の言葉→意味」の表にしてください。文章に書いていないことを足すときは、「一般的には」と分けて書いてください。「【ここに分からない文章を貼る】」
最後の1文が大事です。理由は、次に試した結果で分かります。

実際に試してみた
試したのは、次の架空の条文です。賃貸の契約書によくある、退去のときのルールと、又貸しの禁止です。
第8条(原状回復)借主は、本契約が終了したときは、本物件を原状に回復して貸主に明け渡さなければならない。ただし、通常の使用に伴い生じた損耗及び経年変化については、この限りでない。第9条(禁止事項)借主は、貸主の書面による承諾を得ることなく、本物件の全部又は一部につき、賃借権を譲渡し、又は転貸してはならない。
ただ「わかりやすく説明して」と頼むと
ChatGPTもClaudeも、条文の意味はやさしく言い換えました。そのうえで、どちらも条文に書いていないことを、説明の中に混ぜて書いていました。
| AI | 条文に書いていないのに足したこと |
|---|---|
| ChatGPT | 家具の床のへこみや壁紙の色あせは、原則として借主の負担にならない、という例 |
| Claude | 直す必要があるもの・ないものの例をいくつも。民法の条文番号、国土交通省のガイドラインの名前、消費生活センターの電話番号まで |
2026年10月31日、履歴に残らないモードで1回ずつ試した結果です。Geminiはこの頼み方では返事が出なかったため、詳しい版だけ試しました。
足された内容は、読む人の役に立つ一般論です。Claudeが挙げた民法の条文(612条・621条)とガイドラインの名前を、法令の公式データベース(e-Gov)と国土交通省のページで確かめると、合っていました。
ただ、契約書を読む人にとって大事なのは、「この書類に何が書いてあるか」と「一般的にはどうか」を分けて読むことです。混ざっていると、書類に書いていないことまで書いてあるように読めてしまいます。実際の扱いは、契約書のほかの条文(特約)や、部屋の状態によっても変わります。
詳しい版で頼むと
詳しい版の頼み方では、3つとも次の形で返しました。
- 最初に3行のまとめ
- 難しい言葉の表(ChatGPTは9語、Claudeは15語、Geminiは11語。ClaudeとGeminiは読み仮名つき)
- 条文に書いていないことは、最後に「一般的には」と見出しをつけて分けた
書類に書いてあることと一般論が分かれるので、「ここから先はAIの補足」と分かって読めます。
一方で、補足の中身にはAIごとの差がありました。Geminiは「無断で又貸しすると、強制退去などの重い契約違反になるケースが一般的」と、強めの言い方をしていました。補足は、実際にどうなるかを決めるものではありません。困ったときは、書類の相手先や専門の窓口に確かめます。

うまくいかないときの直し方
| こんなとき | 足す1文 |
|---|---|
| まだ難しい | 「【小学生】にも分かるように」「たとえを1つ使って」 |
| 長すぎる | 「【3行】で」「【200字】くらいで」 |
| 1つの言葉だけ分からない | 「【転貸】の意味を、例を1つ使って説明してください」 |
| 書類にないことが混ざる | 「文章に書いていないことは、『一般的には』と分けて書いてください」 |
| 自分の場合どうなるか知りたい | AIの答えで決めず、書類の相手先や専門の窓口に確かめる |
続けて頼み直せば十分です。分からない言葉だけを聞き返すのがいちばん早く進みます。
気をつけること
- AIは言葉の意味を知る道具として使います。契約してよいか、費用をだれが払うかなどの判断は、書類の相手先や、消費生活センターなどの専門の窓口に確かめてください
- 名前・住所・契約番号・金額など、書類の中の個人情報は消すか置き換えてから貼ります。何を置き換えるかはChatGPTなど生成AIに入れてはいけない情報にまとめています
- AIが法律や制度の名前を挙げたら、公式のページで確かめます。確かめ方は生成AIの答えはどこまで信じていい?にまとめています
よくある質問
Q. 契約書を丸ごと貼ってもいいですか?
A. 個人情報を消せば貼れますが、まずは分からない条文だけを貼るほうが、説明が短く読みやすくなります。長い書類の全体をつかみたいときは、長い文章を要約する方法も役に立ちます。PDFのままならPDFをAIに読ませる方法を見てください。
Q. どのAIを使えばいいですか?
A. 今回試したChatGPT・Claude・Geminiは、詳しい版の頼み方でどれも同じ形の説明を返しました。いつも使っているAIで大丈夫です。
Q. 説明が合っているか心配です。
A. 説明の中で大事な所を、元の書類の文と見比べてください。「この説明は、文章のどこに書いてありますか」と聞き返すと、元の文と見比べやすくなります。
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この記事でできるようになったことだれ向けかを書いて言い換えてもらい、3行のまとめと言葉の表で読み、書類にないことを分けて見られる
やってみる手元の書類から分からない1文を選び、下の文の【】に貼って送る
次の文章を、【中学生】にも分かるように、【200字】くらいで説明してください。「【ここに分からない文章を貼る】」
次に「AIの説明は、本当に合っている?」と思ったら
AIの答えを確かめる間違いの確かめ方5ステップほかの疑問なら
- 長い文章を要約してもらう長い文章を読む時間がないという人に
- 入れてはいけない情報を知る何を入力していいか分からないという人に
- 勉強に使う参考書を読むだけでは頭に入らない。解く練習と、分からない所を聞く相手が足りないという人に
いまは「STEP 3 うまく頼む」です。難しかった・違う悩みだった人は、START HERE の「困ったときは」から選べます。

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