「ニュースで個人情報の漏えいが続いている。自分も何かしたほうがいいの?」
そう思っても、何から始めればいいか迷いますよね。この記事は、スマホを使っている人が、今日やっておくと安心できることを7つにしぼりました。パソコンの知識はいりません。中学生でも、書いてある順に画面を開けば進められます。
先に、大事なことを3つ書きます。
- お店やサービスから情報が漏れるのは、自分では止められません。でも、漏れたあとの被害は、自分の設定で小さくできます。そのための7つです
- 全部をいっぺんに完璧にしなくて大丈夫です。迷ったら、1と2と5から始めます
- 「これで絶対に安全」という方法はありません。大事なアカウントから順に守る、という考え方です
2026年11月7日に、IPA・総務省・Google・Appleの公式情報で確かめました。

まず結論|守る7つ

- パスワードを使い回さない
- 2段階認証(とパスキー)を使う
- スマホを最新にする
- 怪しいリンクを押さない
- 画面ロックをかける
- 復旧の連絡先を入れておく
- 写真とデータをバックアップする
手順は、iPhoneとAndroidに分けて書きました。自分のスマホのほうだけを見てください。画面の名前は、機種やOSのバージョンで少し変わることがあります。

なぜ、今やるのか
IPAは、2026年10月に、個人情報の漏えいが相次いでいると案内しています。運転免許証の画像やクレジットカード情報が出てしまった例もあるそうです。
サービスの側から漏れた情報は、あなたの努力では取り戻せません。ただ、次のことは自分で減らせます。

- 漏れたパスワードで、ほかのサービスに入られること
- 偽のメールやメッセージにだまされること
- スマホをなくしたときに、中を見られること
つまり、これから紹介する7つは、「漏れても困りにくくする」ための準備です。もし通知が届いたときの動き方は、個人情報が漏れたと通知が来たら?本物か確かめる方法と、漏れた情報別の対処にまとめています。
1. パスワードを使い回さない
たとえ: 家の鍵が、玄関も自転車も金庫も、ぜんぶ同じだったらどうでしょう。1つ落とすと、全部開けられてしまいます。パスワードも同じです。


やること: すべてを直す必要はありません。次の3つだけ、ほかと違うパスワードにします。
- メールのアカウント
- GoogleかAppleのアカウント
- お金に関わるアカウント(銀行・カード・スマホ決済・通販)
どうやって作る? 覚えなくて大丈夫です。スマホに入っている管理の機能が、長いパスワードを作って保存してくれます。
- iPhone: 「パスワード」アプリ(iOS 18以降)
- Android: Googleパスワード マネージャー
総務省は、パスワードを長く、できるだけ使い回さないよう案内しています。長さは、理想的には10文字以上のランダムな英数字です。
できたかの確認: 上の3つのパスワードが、それぞれ違っている。
くわしい手順はパスワードの使い回しは危険?今すぐ見直したいアカウントと安全な管理方法にあります。
2. 2段階認証を使う
たとえ: ドアに鍵を2つ付けるイメージです。パスワードが知られても、2つ目の鍵がないと入れません。

やること: メールと、GoogleかAppleのアカウントで、まず1つオンにします。
- Googleアカウント: Googleアカウントを開く →「セキュリティとログイン」→「Google にログインする方法」→ 2段階認証プロセス
- iPhone(Apple Account):「設定」→ 自分の名前 →「サインインとセキュリティ」→「2ファクタ認証」
画面の指示にそって、2つ目の方法(スマホに届くコードなど)を登録します。届いたコードは、誰にも教えません。Googleは電話でコードを聞くことはない、としています。
できたかの確認: 設定の画面で、2段階認証が「オン」になっている。
方法の違いは二段階認証とは?設定方法と認証アプリ・SMSの違い、注意点を解説、パスワードの代わりになる方法はパスキーとは?パスワードとの違いと初心者向けの設定方法・注意点にまとめています。
3. スマホを最新にする
たとえ: 古い鍵のドアは、新しい鍵に替えると安心です。スマホの更新も、見つかった弱点をふさぐために行われます。Androidの公式の案内も、更新の通知が来たら早めに適用するよう勧めています。
iPhone
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」→「ソフトウェアアップデート」をタップする
- アップデートがあれば「ダウンロードしてインストール」をタップする
- 自動で更新したいときは、「自動アップデート」をオンにする(Appleの公式ガイド)
Android
- 「設定」アプリを開く
- 「システム」→「ソフトウェア アップデート」をタップする
- 画面の指示に従う
大きな更新は時間がかかります。Googleは、Wi-Fiにつないで、バッテリーを75%以上にしてから行うことを勧めています。
できたかの確認: 「最新です」のような表示が出る。
4. 怪しいリンクを押さない
たとえ: 知らない人から届いた荷物を、開ける前に確かめるのと同じです。


メールやSMS、SNSのメッセージで、次のときは押しません。
- 「アカウント停止」「荷物が届かない」などと、急がせる
- 「個人情報が漏れました。ここから確認を」のように、リンクへ誘導する
- 知っている人からでも、いつもと違う頼み事をしてくる
本物かどうか気になるときは、公式アプリを自分で開いて、お知らせを見ます。IPAも、突然届くメールやSMSは基本的にすべて詐欺とみなして、無視するよう案内しています。認証番号(メールやSMSで届く数字)は、家族や友だちにも教えません。
できたかの確認: 「リンクは押さない、公式アプリから確かめる」と言える。
押してしまったときは、怪しいSMSが届いたら?開く前の確かめ方と、押してしまった後とフィッシングサイトに入力してしまったら?を見ます。
5. 画面ロックをかける
たとえ: スマホをなくしたとき、画面ロックは「家の玄関の鍵」になります。かかっていないと、拾った人が中を見られます。
iPhone
- 「設定」を開く
- 「Face IDとパスコード」をタップする(ホームボタンのモデルは「Touch IDとパスコード」)
- 「パスコードをオンにする」をタップして、パスコードを決める
Appleは、パスコードの種類のうち、もっとも強いのは「カスタムの英数字コード」と「カスタムの数字コード」としています。
Android
- 「設定」を開く
- 「セキュリティ」→「画面ロック」をタップする
- 使いたいロックの方法を選ぶ(PIN・パターン・パスワードなど)
Googleは、PINは4桁以上で、6桁以上を勧めています。「なし」や「スワイプ」にすると、データは保護されません。
できたかの確認: 画面を消してもう一度つけると、パスコードやPINを聞かれる。
6. 復旧の連絡先を入れておく
たとえ: 家の鍵をなくしたときの、合鍵の預け先のようなものです。ログインできなくなったときに、本人だと伝える手がかりになります。
Googleアカウント
- Googleアカウントを開く
- 「セキュリティとログイン」→「Google にログインする方法」を開く
- 電話番号とメールアドレスを追加する
メールアドレスは、ログインに使うものとは別の、ふだん使っているものにします。電話番号を追加・変更すると、反映までに最長で約7日かかることがあります(Googleのヘルプ)。
iPhone(Apple Account)
- 「設定」を開き、自分の名前をタップする
- 「サインインとセキュリティ」→「復旧用連絡先」をタップする
- 「復旧用連絡先を追加」をタップして、画面の案内に従う
復旧用連絡先には、家族や近しい友人など、信頼できる人を選びます(最大5人)。復旧用連絡先は、あなたのアカウントを見ることはできず、復旧のコードを伝えるだけです(Apple)。誰を選んだかは、自分で覚えておきます。
できたかの確認: 設定の画面に、電話番号・メールアドレス・復旧用連絡先が表示される。
7. 写真とデータをバックアップする
たとえ: 大事なノートのコピーを、別の場所にしまっておくことです。スマホをなくしたり、壊れたりしても、写真や連絡先が残ります。
iPhone(iCloud)
- 「設定」を開き、自分の名前をタップする
- 「iCloud」→「iCloudバックアップ」をタップする
- 「このiPhoneをバックアップ」をオンにする
iPhoneが電源とWi-Fiにつながり、ロックされているとき、毎日自動でバックアップされます。すぐに取りたいときは「今すぐバックアップ」をタップします(Apple)。
Android(Googleアカウント)
- 「設定」を開き、「Google」→「すべてのサービス」をタップする
- 「バックアップ」をオンにする
- すぐに取りたいときは「今すぐバックアップ」をタップする
Googleアカウントでは、無料で使えるのは最大15GBです。写真や動画のバックアップを増やしたいときは、容量に気をつけます(Google)。
できたかの確認: バックアップの画面に、最近の日時が表示される。
バックアップ先のアカウントを守ることも大切です。1と2をすませておくと、安心が増えます。
設定を開く場所の早見表


図のとおり、ほとんどの設定は「設定」アプリの中にあります。画面の名前は、機種やOSのバージョンで少し違うことがあります。この図は手順をまとめた図解で、スマホの実際の画面ではありません。

今日15分でやる順番

スマホを手に取って、次の順に進めます。時間は目安です。筆者が実機で計ったものではなく、手順の数からの見積もりなので、人や機種で前後します。
- 画面ロックを確認する(約2分)
- スマホの更新を確認する(約2分)
- 2段階認証をオンにする(約4分)
- 復旧の連絡先を入れる(約3分)
- バックアップをオンにする(約2分)
- メール・GoogleかApple・お金のパスワードを見直す(約2分。見直しだけで、変更は後日でもよい)
15分で終わらなければ、2回に分けても大丈夫です。「4. 怪しいリンクを押さない」は、設定ではなく習慣なので、時間はかかりません。
やらなくていい勘違い
- パスワードを毎月変える: 総務省は、サービス側からの流出がなければ、パスワードを変更する必要はないとしています。定期変更は、パターン化して使い回しを招きやすいためです。漏れたとき、漏れたかもしれないときは、すぐに変えます
- 警告に出たアプリを入れる: 「ウイルスに感染しました」の警告は、偽物のことが多いものです。押したり、電話したりしません。対処は偽のウイルス警告が出たら?にあります
- 有料のソフトがないと始められない: ここで紹介した7つは、スマホに入っている標準の機能だけでできます
家族に教える5つの約束

この記事の内容を、家族や友だちにも伝えるときの約束です。
- 認証番号は、誰にも教えない
- 知らないリンクは、押さない
- お金やギフトカードを頼まれたら、電話で本人に確かめる
- パスワードは、使い回さない
- 困ったら、すぐ近くの大人や家の人に相談する
困ったときは
- LINEが乗っ取られたかも?確認方法と、ログインできる場合・できない場合の対処
- 個人情報が漏れたと通知が来たら?本物か確かめる方法と、漏れた情報別の対処
- スマホがウイルスに感染したか確かめる方法|iPhoneとAndroidで分けて解説
もっとくわしく、10の項目で全体を見直したいときは、スマホ・パソコンのセキュリティ対策|最初に確認する10項目と、困ったときの入口を見てください。
よくある質問
Q. 全部やらないと意味がありませんか?
A. そんなことはありません。1・2・5から始めて、残りは少しずつで十分です。大事なアカウント(メール・GoogleかApple・お金)から順に守ります。
Q. これをやれば、もう漏れませんか?
A. 漏れるのを完全に止める方法はありません。サービスの側から漏れた場合は、自分では止められないからです。ここで紹介した7つは、漏れたあとの被害を小さくするための準備です。
Q. 設定の画面が、説明と違います。
A. 機種やOSのバージョンで、画面の名前が変わることがあります。似た名前の項目を探すか、端末メーカーの案内を見てください。
Q. 分からなくなったら、どこに聞けばいいですか?
A. IPAの情報セキュリティ安心相談窓口(03-5978-7509、平日10:00〜17:00)に、ウイルスや不正アクセスなどの一般的な技術相談ができます。電話は1回30分以内で、無料です(通話料は自己負担)。
全部を完璧にしなくて大丈夫です。今日は、画面ロックと2段階認証の2つだけでも、一歩進みます。
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参考
- IPA「自分の個人情報等が漏えいした際の『対処』と『日頃の対策』」(2026年10月26日掲載。2026年11月7日に確認)
- IPA「情報セキュリティ安心相談窓口」(最終更新日:2026年10月28日。2026年11月7日に確認)
- 総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト「パスワードの設定と管理」(更新日の記載なし。2026年11月7日に確認)
- Google アカウント ヘルプ「2 段階認証プロセスを有効にする」(2026年11月7日に確認)
- Google アカウント ヘルプ「再設定用の電話番号・メールアドレスを追加する」(2026年11月7日に確認)
- Android ヘルプ「Android のバージョンを確認して更新する」(2026年11月7日に確認)
- Android ヘルプ「画面ロックを設定する」(2026年11月7日に確認)
- Android ヘルプ「データをバックアップする」(2026年11月7日に確認)
- Android「Android スマホを有害アプリから保護するにはどうしたらいい?」(2021年11月26日公開。2026年11月7日に確認)
- Apple「iPhoneでApple Accountの2ファクタ認証を使用する」(iOS 26。2026年11月7日に確認)
- Apple「iPhoneのiOSをアップデートする」(2026年11月7日に確認)
- Apple「iPhoneでパスコードを設定する」(2026年11月7日に確認)
- Apple「Apple Accountの復旧用連絡先を設定する」(2026年11月7日に確認)
- Apple「iPhoneのバックアップを作成する」(2026年11月7日に確認)
